とあるEEIC学生の備忘録 (2A-3A編)

はじめに

3Aの授業がすべて終わって暇になったので今までのEEIC生活(2Aから3Aまで)の振り返りを書くことにしました。EEICに興味がある方やEEICに所属するB2B3の方の役に立てば幸いです。(授業のオンライン化などもあってシステムも大きく変わることも考えられるのであくまで参考までに。)

適当に自己紹介

UTS2 → EEIC2020(電情)
中高時代では友人の勧めもあって競プロを少しだけやってたけど、前期教養ではほとんど情報系の内容に触れていなかった。(「情報」と「アルゴリズム入門」くらい?)
2Aと3Sの間にある春休みに急に競プロ熱が出てきたので割と真面目に勉強して緑コーダーになるも、途中で面倒くさくなってその後はノータッチ。
進振りでEEICを選択したのは情報系に進みたかったのと所属する生徒が多いから就職に強そうとかそんな理由だった気がする。

2A

EEICに進んだ自分が最初に直面したのが週20コマの授業 1
「いや、多すぎでしょ」って突っ込みたくなるけど、実験は一コマもなくて座学が中心だから疲労はそこまでたまらないし、過去の先輩達が残してくださったskprとkkmnが豊富にあるため意外と何とかなります。一回も出たことがない授業でも単位取れたし。 あと女装する先生や壁に対して激突を試みる先生がいたり、じゃんけん大会2が開催されたりと話のネタには尽きなかったなあと思います。

電気系の授業と情報系の授業が半々くらいなので既にどちらに進むか決まっている人にとっては退屈に感じるかもしれないけど、逆にまだ進路が決まっていない人にとっては幅広く内容を学んだ上で自分の進路を吟味できる絶好の機会だと思いますね。(自分はどちらかというと前者の方だったけど…)

2A2になるとソフトウェアⅡが始まるのだけれどこれが結構重い。配布されたスライドを参考にプログラムを完成させて提出するという内容だけど課題が授業内で終わらないことの方が多い。友人と一緒に授業を抜け出して情報教育棟で課題に取り組んでいたのも今となってはいい思い出。重い分プログラミングの理解(特にポインタと構造体)は深まるので真面目に取り組む価値はアリ。

実は2Aが最も多く単位を取得しやすいため研振りにおいて重要な時期だったりするから勉強はある程度真面目に取り組んでおきましょう。(3年は実験が始まるため単位を稼ぐのが難しい。)

この頃は現地授業だったから人と会話する機会が多くて楽しかったなあ…😭

3S

今年度からオンライン授業が開幕。情報系の教授がいたのもあってか特に問題もなく3授業は進んでいたと思います。個人的にオンライン化して嬉しかったのは通学時間が消えて1限に出席しやすくなったこととお布団の中でぬくぬくしながら授業を受けられるようになったことですね。

重要なこととして3Sからは前期実験が始まります。
前期実験には電気系のP課題、回路系のA課題、情報系のI課題、エネルギー系のE課題があり、それぞれ2-4週間で1課題を終わらせるペースでこなしていきます(スケジュールは全員共通)。実験のオンライン化にともないほとんどの実験(I課題以外)がシミュレーションをするだけになってしまったけれども、それでも急なオンライン化に対応できる教授陣凄いと感動した覚えがあります。情報系志望者の自分としてはこの中でもネットワーク通信や信号処理を用いたインターネット電話の作成をするI課題が一番面白かったです。
あと前期実験は大学側が指定した班で取り組むことになるので地味にコミュ力が要求されたりします。頑張りましょう👊4

実験はそれなりに大変ではあるものの、その分講義が減るため3S全体で考えるとそんな忙しくなったようには感じられなかったかなという印象。3年生はEEIC生活の中でも暇を作りやすい方だと思うのでいろいろなことに挑戦するのもいいかもしれません。自分は特に何もしなかったけど
また授業が情報系と電気系から選べるようになるので時間割の満足度が2Aよりも高くなる傾向があります。

3Sの終わりくらいに履修コースの選択があります。電情の人はA1,A2,AS、電電の人はB1,B2,BSから一つコースを選択することになるのですが、限定選択科目が少し変化する程度で研究室にそこまでかかわってくるわけではないので気軽に選んでもいいと思います。(限定選択が大きく足りない人は真面目に考えた方がいいかもしれません)

3A

後期実験開幕。
夏休みの間にあらかじめ30個近くある実験の中から希望する実験を15個ほど選択し、個人の希望が最大限通るように3~6個程度の実験が割り当てられます。つまり人によって参加する実験もスケジュールも異なるわけです。 実験には5日間のものと10日間のものがあり、基本的に電気系の実験は5日間、情報系の実験は10日間になっていて、合計30日間の実験をこなす必要があります。5

個人が希望した実験に配属されるだけあってガチ勢の巣窟になっていることも多々あります。自分のような一般人は振り落とされないように頑張ってしがみつきましょう。 あと班を組んで行動する実験もあるため優秀な人と組むと学べることも多そうです。コミュ力が重要なのは言うまでもありませんね

またこの時期から研振りについて考える必要があります。研振りで用いられる基準は2Aから3Aまで平均点6で不可や未受験は含まれないらしい。どの研究室が人気になるかはその年その年で結構違うみたいなので、行きたい研究室を志望する同期が少ないことを祈りましょう。ちなみに情報系は激戦区になりがちです😭。

研究室選択には第一段階と第二段階があります。
第一段階では生徒全員が希望研究室を1つ選択して研究室の配属枠数が足りていればそのまま配属、配属枠数より希望者が多ければ成績順で決定します。一応大学側で仮調査があったり、生徒間でも事前調査をしたりするので第一段階で決着をつけようと思えばつけられるはずです。
第二段階は第一段階で配属されなかった生徒が希望研究室を10個選択して各研究室に配属される人数と希望する人数の兼ね合いを大学側が調整して決定されます。おそらくこの段階でもある程度成績が考慮されるはずです。
誰がどのくらいの成績でどの研究室を希望しているか、自分がどの程度の成績をとれているのかはほとんどわからない7ため運ゲー心理戦、情報戦になります。

ちなみに研究室を決める手がかりとして以下のことを参考にしましょう。
・研究室見学(基本的に質問タイムが設けられているので教授や学生に質問できる)
・授業の内容(特に3Aの授業はその教授の研究と関連があるものであることが多い)
twitterでの情報(学生の声が聞ける)
・卒論発表会
・第一段階発表後の教授陣による相談会

特に研究室見学では1年間のスケジュール、週何時間くらい研究しているか、教授の指導はどれくらい入るのか、研究テーマは自分で選ぶのかそれとも与えられるのかなど色々聞いておくといいと思います。
配属先が決定するのは3月なので多くのeeic学生は不安を抱えたまま春休みを過ごすことになります。覚悟しましょう。(まあ研振りの辛さは他の学部学科も変わらないと思いますが…)

授業紹介

折角なので個人的に面白かった授業を少し紹介します。情報系が多いです。

ソフトウェアⅠ,Ⅱ(2A)

C言語について基礎から学べる授業。
前述のとおり課題は重いけれどもポインタや構造体についての理解が深まる。

プログラミング基礎演習(2A)

C言語Pythonを基礎から学べる授業。
期末レポートで音声や画像のノイズ除去みたいなことができる。
単位が1.5個分なのが辛い。

アルゴリズム(3S)

Pythonアルゴリズムを学べる授業。
競プロでは出会わないようなアルゴリズムについても勉強できる。

メディアプログラミング入門(3S,理学部)

Pythonでテキスト処理や画像処理などについて学べる授業。
期末レポートではWebスクレイピングと画像処理を用いたプログラムを作成した。
先生が女神。

映像メディア工学(3A)

画像処理について学べる授業。メディアプログラミング入門で学んだことも少し出る。
機械学習ニューラルネットワークについても勉強できる。

オペレーティングシステム(3A)

C言語でマルチスレッドプログラミングなどについて学べる授業。
並列処理と仮想記憶について深く勉強出来る。先生がガチプロ。

データマイニング概論(3A,理学部)

Python機械学習について学べる授業。
実際にプログラムを動かしながら機械学習について学べる。

大規模ソフトウェアを手探る(3A,後期実験)8

その名の通り大規模のソフトウェアを手探る実験。
自分たちの班はPythonの機能拡張をしました。

おわりに

研振りが終わっても院試や卒論が待っていると思うとなかなか苦しいものがありますね。 まあ頑張るしかないんですけど。


  1. 履修コースガイダンスで配布された資料では、電情の生徒は2Aで必修を13単位(8コマ)、必修以外を22単位取得が目安と書かれている。

  2. 「電気電子数学演習」では授業内で発表すると加点されるというシステムがあり、EEICの学生はこの発表する権利を得るためにじゃんけん大会に参加することになる。

  3. ある学部ではZoomに荒らしが乱入して授業崩壊した所が有ったとか。

  4. 会話がない班もそれなりにあったみたいですが…

  5. 「実験期間が合計で30日間になるように」スケジュールが組まれるためあまり希望していなかった実験に割り当てられることもあります。気を付けましょう。

  6. 正確には科目番号にEE2,CO2,EE3,CO3がついている科目の平均点。数年前までは合計点を成績としていたためかなりブラックだったとか…

  7. 3Aの成績の発表が研究室選択の後+自分の点数は優上優良可という区分でしかわからない+ほかの人の点数が全く分からないため

  8. 実験のホームページ https://doss.eidos.ic.i.u-tokyo.ac.jp/